合格体験談01

山本 圭一氏(東洋ビジネスエンジニアリング株式会社)

 

概略

合格者  山本 圭一氏
所属  東洋ビジネスエンジニアリング株式会社
受験資格 APICS CPIM(Certified in Production and Inventory Management)
学習期間 10か月程度 (2014年3月開始、2014年12月合格)
学習時間 350時間程度
英語使用状況等 通常は日本語中心で、英語使用は年数回程度。

受験の動機

お客様からこの資格を紹介いただきました。私は、生産管理システムを中心とした日系サプライチェーンマネジメント(SCM)パッケージベンダーに勤務しています。国内のお客様が多かったのですが、2000年代後半あたりから海外からの問い合わせが増加しました。そのような中、ある海外のお客様に製品を説明した後、用語が良くわからなかったとフィードバックを頂き、そこでAPICSを紹介いただきました。
ご指摘いただいた内容をAPICSの定義と比較すると、自社製品の英訳のいくつかがAPICSに準拠していないことがわかりました。このままでは製品の持つ機能が正しく伝わらないと判断し、組織としてAPICSをしっかり調査しよう、という判断に至りました。
当時はAPICSを知っている人はだれもおらず、まず私が最初に、「そもそもAPICSとは何か?」というところから開始しました。調査する中で資格試験の存在を知り、APICSを知るには資格試験についても知る必要があることがわかりました。そこでAPICSの重要性を会社と共有し、業務の一環として受験勉強を開始しました。よって受験費用は会社に負担してもらいました。

学習方法

まず日本生産性本部の無料説明会に参加しました。手続きや必要な参考書類、合格者の方からの学習手順などの説明もあり、学習の進め方は概ね理解できました。トレーニングコースもあったのですが、私は時間が合わなかったので、日本生産性本部からテキストと問題集を購入し、独学で進めました。
しかし、テキストが郵送された時点で膨大な英文量に圧倒されてしまいました。私はそれほど英語が得意でもなく、これでは挫折すると危機感を感じ、まず問題集から着手する、というアプローチを取りました。
勉強もせず解ける問題などほとんどないため、問題集を「調べながら」解きました。複数の選択肢がある場合は、そのすべての選択肢を調べました。問題を解くプロセスの中で、「調べる」目的でテキストを都度使用しました。

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学習結果フィードバック抜粋

400問程度の問題集を1回転するのに1か月くらいかかりましたが、繰り返すに従い、回答に要する時間が短くなっていきます。9割程度回答できるようになった時点で、やっとテキストを読み始めました。
知っている言葉がいくつか出ているだけでとても読みやすく感じ、とても驚きました。またテキスト精読を通じて、問題集によって理解した知識どうしがつながり、初めて全体を理解した感覚を得られることができ、そこで試験に臨みました。結果は以下の通りです。1回だけ失敗しました。ちなみに合格点は300点です。

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スコアレポート

学習に要した時間ですが、1日2時間の学習を何とか5日続け、土日は休みました。80間程度学習した時点で最初のBSCM(Basic Supply Chain Management)の試験に挑みました。他の科目は慣れもあり、50~70時間程度でした。不合格になった試験は、分野別の得点率が記載されたスコアレポートがもらえますので、弱い部分を再チェックし、すぐ再受験しました。2週間空ければ再受験可能です。

合格後に何が得られたか

まず、海外関連の仕事の依頼が増えました。特に出張を含む海外案件の依頼や、日本語の概念をどう訳せば伝わるのか、という問い合わせを受けるようになりました。合格前にこのような依頼を受けたことはありませんでした。海外出張時の打ち合わせ等では、APICSの共通言語を使用することでスムーズに理解してもらえることを実感しました。私は生産管理が専門であったため、特に役に立ったのだと思います。また、アメリカ圏では、資格を保持していることで周囲からの対応が変わるようです。日本では希少な合格者ということで、いろいろ講演などもお誘いいただいています。外資系企業のように資格と給与は直結していませんが、上記の面で仕事の幅は確実に広がったと感じています。

さいごに

試験対策としては、問題集を中心に、SCMの専門用語をいかに理解できるか、が重要と思いました。一方、試験問題の英文は短いものも多く、一般的な英和辞典は持込み可でもあるため、それほど高い英語力は要求されないとも感じました。ただ、少しでもよいので毎日継続学習するのが良いと思います。土日にまとめて学習しようとしても、思い出すロスが発生してしまいます。
私の学習例は、英語が苦手な人には参考になるのではないかと思います。英語の長文読解に抵抗がない人は、テキストの理解から進められる方が効率的かもしれません。
また、APICSのテキストはSCMの全体像から各論までを1冊にきれいにまとめており、試験勉強によって全体の概念および詳細を体系的に理解できたと感じました。日本語の関連書籍は、SCMの一部にフォーカスされたものが多かったように感じます。これからSCMを学ばれる方は、思い切って最初からAPICSを使用して、世界共通言語で学習されてはいかがでしょうか?