合格体験談02

大塚 宏征氏(C&Lビジネスパートナーズ)

 

概略

合格者 大塚 宏征
所属 C&Lビジネスパートナーズ
受験資格 APICS CSCP(Certified Supply Chain Professional)
学習期間 トータル5か月程度 (2012年10月開始、2014年1月合格)
学習時間 200時間程度(月40時間相当)
英語使用状況等 業務で通常英語使用

 

受験の動機

東京工業大学大学院キャリアアップMOT講師でAPICS顧問である高井先生よりAPICSコミュニティを紹介いただき、日本生産性本部主催の資格紹介セミナーに参加してこの資格を知りました。ここでSCMに関する資格があることと、資格認定しているAPICSという団体がグローバルで知名度の高い組織であることを知りました。また、APICSのSCM知識体系が、わかりやすくバランス良くまとまっていることや、SCMディクショナリーが整備されていること、これらは日本固有の考えではなく、グローバルで共通認識された用語であることを知りました。
当時は、CSCPとCPIMの二つの資格があり、まずは、どのような内容の資格であるかをAPICSホームページで調査したところ、CSCPはサプライヤーや顧客も含めたトータルSCMをスコープとしており、これまでの私自身の経験(SCM改革コンサルティング、ERP企画・導入、グローバルロジスティクス経験など)からCSCPが適切であると判断しました。
次に、どのような試験が出題されるのかを知るために、「CSCP Contents Manual」をAPICSから購入しました。その中には、サンプル試験問題が10問記載されており、試しにトライしたところほとんど正解できたので、この程度なら簡単に取得できると思い、資格取得をしようと思いました。
同時に、当時所属していたグローバルロジスティクス会社にて、グローバルSCMをベースとしたソリューションセールス導入をGMとして指揮していたので、私自身が率先してこのような資格を取ることで、メンバーへのSCM資格取得推進とSCM能力向上を図れると考え、自身の資格取得意識に拍車がかかりました。
費用に関しては少々高価でしたが、まずは自身の資格取得を優先し自己負担としました。その後の社内推進の際に、メンバーの受験費用に関しては補助を検討すればよいと考えました。

 

学習方法

まずAPICSホームページからCSCP Contents Manualを購入し、CSCPに必要な用語を調べることから開始しました。試験問題集が欲しいと思い、amazonで調査し幾つか試験ツールを見つけたのですが、購入せずにCSCP1,000問の問題集を購入しました。(APICS公認ではないが、安価で手に入りました。)(注:当時はWeb上で販売されていた非公認の問題集。現在はWeb上で検索しても存在確認できません)
購入した後、この問題集をベースに勉強しました。問題集には回答はのっていたのですが、なぜその回答になるのかといった解説がなく、自身で書籍やNet検索によって、詳細を調査する形で勉強を進めました。
勉強の開始時期は、第1回目受験日の数ヶ月前でしたので、問題回答が半分も終わらない状態での受験となりました。試験は非常に過酷で、4時間以内に175問を解かなければならず単純計算で1問あたり1分22秒で解かなければいけない計算になります。
1回目の結果ですが、なんと合格点300点のところ、299点というショッキングな結果で不合格となりました。
その後、再受験しなければいけないと思いながらズルズル1年が過ぎてしまい、このままではいけないと思い、受験日を指定して再度受験料を払うことから始めました。受験料は、再受験半額キャンペーンを行っていることをAPICSホームページで発見し、約1年後に受験日を設定しました。お金を払ったからには、勉強しないといけないと自信に言い聞かせ、受験に向けて再度1,000問の問題集完成にトライし、2回目は1,000問完了後に受験し合格しました。
ここまでは私のケースを紹介しましたが、勉強方法には各個人の知識やそれまでの経験度合いによっていくつかの選択肢があると思います。どのように勉強方法を選択するかに関して、私が担当するAPICS紹介セミナーでは以下のように紹介していますので、参考にしてください。

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合格後に何が得られたか

一番大きなメリットは、APICS資格取得者の方々との人脈形成ができたことです。資格取得者は、少なくともCSCPやCPIMで必要とされる知識レベルを持っていることが前提となるため。あるレベル以上のグローバル視点でのSCM知識があるので、より有意義な議論や知識共有ができることです。
一般的に日本においては、欧米と異なりSCMに特化した学科はなく、経営工学はそれに近いものはあるのですが、多くの場合そのベースとなる知識が十分にないまま、生産管理、物流、購買、ITを各々の企業内実務経験をベースとした、自称SCM経験者とする方が多いのが実態です。
APICS資格を持っていることで、この人は少なくともCPIMを理解した人、この人は少なくともCSCPを理解した人、といった個々人の知識の前提条件が把握でき、その前提に基づく、よりレベルの高い相互議論ができることは大きなメリットです。
次に、様々な機会が得られることです。例えば、トレーナーとしてのTTT(Train the trainer)の受講の機会やAPICSディクショナリー翻訳の機会などです。これらの機会は当然待っているだけでは得られませんが、自信で常にアンテナを広げ、機会に気づき積極的に活動することで得られるものです。

さいごに

製造業のみならず、小売業においてもグローバル経営が必須となっている昨今において、グローバルSCM人材の需要は急増しています。フォーブスやガートナーSCM Top50の上位にランクされる企業のほとんどが外資系優良企業であり、APICSの教育プログラムを企業内教育に取り入れていたり、APICS資格を人事評価基準のひとつにしている企業が多くあります。

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<APICS CSCP教育コースを取り入れている優良企業とガートナーSCM Top25>

最近日本企業においても、APICSを取り込みたいと考えている企業は多いようで、APICS紹介セミナーにも日本企業からの参加者が増えています。
個人においては、将来的に自身の価値を上げ、社内外どちらにでもキャリアアップに有効な機会になると思いますし、企業においては、個々人の能力を向上し企業全体のグローバル競争力を向上するよい機会になると思います。
私自身としても、今後この機会を有効活用し、APICSグローバルSCM資格の拡大推進とグローバル人材育成になんらか貢献できればと考えています。