APICSを知る。


APICSとは

APICSは、1957年に設立され、全世界に300以上のチャネルパートナーを抱え、SCM(サプライチェーンマネジメント)と運営管理を専門とする世界的な団体です。15000社以上の37,000名の会員が在籍しています。2014年にサプライチェーン標準記述モデルであるSCORの開発と資格認定を行っていた Supply Chain Council(SCC)と統合、2015年にはロジスティクスの研究団体 American Society of Transportation and Logistics (AST&L)と統合し、サプライチェーン・マネジメントに関する事実上、世界ナンバーワンの団体です。

 

2019年より組織名をASCM(Association for Supply Chain Management)と変更し、さまざまな組織と提携して活動しています(米国のウェブサイトはhttps://www.ascm.org/)。「APICS」とは、以前はAmerican Production and Inventory Control Societyの略語でしたが、現在はAPICS一語でブランドとして利用されています。主に「SCMプロフェッショナルの資格認定」「SCMの教育プログラム開発」等を行っており、世界各国にチャネルパートナーを設置し、企業の生産活動やサプライチェーンのグローバル化に伴う人材育成支援を手掛けています。資格は、主にCPIM、CSCP、CLTDの3つの資格があります。


CPIM(Certified in Planning and Inventory Management)

サプライチェーンマネジメントに関するグローバル・スタンダードの知識体系を習得していることを認定する国際的な資格です。

  • 需要予測、生産計画、在庫管理、S&OPに係わる方
  • 複数部門間にわたる生産・在庫の統合的管理を行う方
  • 海外との購買・調達マネジメントや統合化に携わる方
  • 受発注システムやERPのシステム構築やその支援を行う方

サプライチェーンマネジメントのために使用する用語や概念の定義をクライアントと共通化することで、双方の生産性が高まります。

カバーされる主な項目は下記です。

  • Supply Chains, Demand Management and Forecasting
  • Global Supply Chain Networks
  • Sourcing Products and Services
  • Internal Operations and Inventory
  • Forward and Reverse Logistics
  • Supply Chain Relationships
  • Supply Chain Risk
  • Optimization, Sustainability and Technology

CSCP(Certified Supply Chain Professional)

サプライ・チェーン・マネジメントに関するグローバル・スタンダードの専門知識を保有していることを認定する国際的な資格です。

  • 戦略的にオペレーションの合理化を図るための知識やスキル
  • グローバルなサプライチェーン活動を効率的に管理するための知識やスキル
  • ERPシステムの効果的な活用や包括的なサプライチェーンプロセス改善するための管理技術についての知識やスキル

 上記を備え、サプライチェーンマネジメントの専門家として、より高いレベルで行動実践することを目指す資格です。

カバーされる主な項目は下記です。

  • Supply Chains, Demand Management and Forecasting
  • Global Supply Chain Networks
  • Sourcing Products and Services
  • Internal Operations and Inventory
  • Forward and Reverse Logistics
  • Supply Chain Relationships
  • Supply Chain Risk
  • Optimization, Sustainability and Technology

※以前に必要であったCSCP受験資格の要件は撤廃されました。どなたでもすぐに試験をお申込みいただけます。


CLTD(Certified in Logistics, Transportation and Distribution)

CLTDは物流、ロジスティクスに焦点を置いた新しい資格で、2017年に開始されました。

カバーされる主な項目は下記です。

  • Logistics overview and strategy
  • Logistics network design
  • Sustainability and reverse logistics
  • Capacity planning and demand management
  • Order management
  • Inventory management
  • Warehouse management
  • Global logistics and transportation

CTSC(Certified in Transformation for Supply Chain)

新たな資格、CTSC資格が2023年に開始が予定されています。

技術およびデジタル変革のスキルは、サプライチェーンの専門家として成功するための重要なスキルの上位5つに含まれています。CTSCを取得することで、サプライチェーン戦略の専門知識を証明し、大規模な変革プロジェクトを最初から最後までリードする能力を証明し、競合他社とは一線を画す存在となり、新たなビジネスチャンスへの道を開くことができます。

CTSCは、エンドツーエンドのサプライチェーン変革の管理に適用されるフレームワーク、戦略、プロセス、ツール、テクノロジーをカバーし、ASCM SCORデジタルスタンダード(DS)、サステナビリティのためのエンタープライズスタンダード、デジタル能力モデル(DCM)など、世界的に認められた業界標準の要素を活用することで、以下を実現します。

  • リスクと機会を特定し、変革を実現するための適切な哲学、フレームワーク、モデル、アプローチを選択する。
  • システム思考を応用して、変革のための代替案を開発し、分析し、検証し、妥当性を確認する。
  • サプライチェーン変革の成功に必要なスキル、役割、責任、インフラを管理する。
  • 効果的なサプライチェーン・トランスフォーメーションを実現するためのツールやテクノロジーを特定する
  • 改善を強化し、再現するための戦略を特定し、実行する


法人会員(米国)リスト

APICSの主催元である米国ASCM(シカゴ)で、有料の法人会員となっている企業の一覧はこちらです。業種・業界を問わず幅広くグローバル企業に活用されています。



APICS紹介Webinar(動画)

APICSを初めて知っていただいた方を対象に行った紹介セミナーの動画を下記からご覧いただけます。価格や内容が変更になっているところもございますが、実際の実務家がどのようなきっかけでAPICSを知り、学習し、取得したかの事例として参考になさってください。

なお、こちらの動画からの大きな変更点としては、2023年にCPIM資格が1つの試験をパスするだけで取得できるようになったことがあります。

価格など録画時点の情報になります。最新の情報については本ホームページのご案内や米国サイトで情報をご確認ください。 

 

★APICS紹介Webinar(録画再放送)のご案内:1

2021年9月17日に実施されたAPICS紹介Webinarの動画をアップいたしました。APICSについて一通りのご紹介をしています。また、3つの資格をもつ実務家にお話しいただいています。アンケートにご記入のうえ、ご視聴ください(1分で回答が終わるアンケートで、最後に動画のリンクがあります)。全体で約2時間ほどのWebinar動画になります。

 

★APICS紹介Webinar(録画再放送)のご案内:2

2020年6月19日に実施されたAPICS紹介Webinarの動画をアップいたしました。APICSについて一通りのご紹介をしています。また、資格をもつ3人の実務家にお話しいただいています。こちらについてもご視聴いただくにあたってはアンケートにご記入のうえ、ご視聴ください(1分で回答が終わるアンケートで、最後に動画のリンクがあります)。約110分ほどのWebinar動画になります。

  

なお、ご紹介する際によくいただくご質問(FAQ)については、こちらにまとめてございます。あわせてご参考になさってください。


APICS掲載メディア

下記は日本語で記事や書籍に取り上げられた主なものになります。日本国外では知名度が高い資格ですので、英文メディアについては、GoogleやLinkedInなどで検索していただければ幸いです。

SCMの世界標準「APICS」から考える日本のサプライチェーンの課題とは GEMBA

『小説 第4次産業革命 日本の製造業を救え!』(日経BP社)コラム「欧米が学んだ日本の工場」

「ものづくり白書」

「APICS(CPIM、CSCP、CLTD)世界15万人が保有するSCMの国際標準資格」「物流を学ぶ」「月刊ロジスティクス・ビジネス(LOGI-BIZ)」2021年7月号

『この1冊ですべてわかる 需要予測の基本』(日本実業出版社)

生産管理の世界共通言語「APICS」とは MONOist

・「グローバル最適地生産」実現に不可欠な“標準化”と“共通言語”

・商習慣の違いを乗り越え、サプライチェーンを最適化する“ものさし”

・「SCORモデル」を使ってサプライチェーンを考える

・SCMプロを証明する“免許証”「CPIM」とは

・APICSを活用する――世界有数の企業も認める“洋魂和才”のSCM基盤

・サプライチェーンのプロが終結する集結するAPICSカンファレンス

「日本のグローバル・サプライチェーン教育に遅れ、人材輩出で国際競争力向上」月刊マテリアルフロー2015年12月

東工大キャリアアップMOT第19回「グローバルな共通言語とは」LOGI-BIZ、2015年11月号

日本生産性本部/サプライチェーンの国際標準を推進  Lnews

サプライチェーンに関する国際標準、日本生産性本部が普及へ向け活動  日経テクノロジーonline

日本生産性本部SCM資格取得へゼミ  物流ニッポン


ASCMについて

ASCM(Association for Supply Chain Management)は、サプライチェーンの組織変革、イノベーション、リーダーシップにおけるグローバルリーダーです。サプライチェーンに関する最大の非営利団体であるASCMは、公平なパートナーとして、世界中のサプライチェーンの専門家と企業を、サプライチェーンのあらゆる側面に関する最新のソートリーダーシップにつないでいます。

ASCMは、60年にわたるAPICSの認証とトレーニングの基盤の上に成り立っています。現在、ASCMは、企業がサプライチェーンをさらに最適化し、競争優位性を確保し、収益にプラスの影響を与えることを可能にする新しい製品、サービス、パートナーシップによって、業界のイノベーションを推進しています。

日本生産性本部について

公益財団法人日本生産性本部は、2011年にAPICSの日本代表機関となりました。現在もプレミアム・チャネル・パートナーとして、国際的なサプライチェーン・マネジメント資格であるAPICS認定試験の普及、また日本企業の産業人育成支援を目的として、全世界共通の英文教材によるサプライチェーンマネジメントの教育を行っています。